[misc] Cloud Computing; is it real or just a new name of the same game?

クラウドコンピューティングは過去1年ぐらいでバズワードになりましたが、本来の言葉の意味を知らなくていいわけではありません。様々な人が「クラウドコンピューティング」を様々に解釈しているのは問題があると考えます。「クラウド」でのコンピューティングがあなた、そしてあなたの職場にとって重要なのに、その本来の意味を明確にしなければ判断もできませんよね。
Cloud vs Grid
例えば、「クラウドコンピューティング」と「グリッドコンピューティング」の違いは何でしょうか。両方とも、ネットワーク越しに使えるコンピュータリソースがたんまりとあるデータセンターを意味しているというのなら、同じことを意味しているのでしょうか。実際には違いますよね。グリッドコンピューティングは必要に応じてOn/Offできるユーティリティとしてコンピュータリソースを提供することを意味しています。いわば、テーブルタップにコンピュータがつながっているというイメージでしょう。利用分に応じて課金され、支払います。どれぐらい利用できるのか、とか、どこのリソースなのか、は意識する必要はありません。

この格好の例がAmazonのElastic Compute Cloud (EC2)です。お客様はOSやアプリケーション、データを含む自身のAmazon Machine Images (AMIs)を作成し、AMIの実行インスタンス数を管理・制御します。費用はインスタンス実行時間(と利用帯域)に対して課金され、支払います。ピーク時に追加したコンピュータリソースしたり、不要になった場合にはコンピュータリソースを削減することもできます。Amazonはこれをクラウドと呼んでいますが、実のところグリッドです。このユーティリティのコストはどんなものでしょうか。1.7GBのメモリ、1個の仮想コアCPU、160GBのストレージおよび、データ転送のコストを含めて、1時間あたり10セントです。

クラウドコンピューティングは少々違います。エンドユーザにアプリケーションを提供するという意味を含みます。これは単にパーツを提供するのとは違うのです。クラウドベースコンピューティングは通常インターネット越しに提供するITサービスの類ですが、スケールするという明確な特徴があります。これは何百万人ものユーザにサービスを提供できるということを意味します。クラウドコンピューティングには素早く簡単にサービスを提供し、コスト構造が簡単である、という意味もあります。コスト構造は、たいていの場合ユーザー単価、もしくは月単価です。

Web e-Mailサービスはクラウド上で実行しているアプリケーションの格好の例です。このサービスはあるデータセンターからインターネット越しに提供されており、数百万人もの利用者がいて、自身でセットアップして利用可能にすることも非常に簡単で、コスト構造が非常にシンプルです(無料)。

本当に新しいものなのか?
聞き覚えがあるのも当然で、それはスケールすることを除いて、8~9年ほど前に流行ったASP(Application Service Provider)モデルにうり二つだからです。
これはデータセンターを管理し、専門知識を活かして、お客様向けにアプリケーションを運用、維持していたのです。お客様はこれらのアプリケーションをネット越しに利用していました。新しいアプリケーションを作成するか、もしくは既存のアプリケーションをASP対応して、複数のお客様と共有したり、お客様ごとにサーバを分けてホスティングしたりしていました。
問題はごくわずかのASPに多くのお客様が集まって、到着するやいなやほとんどのお客様は去っていき、成功したのは少数でした。Hosted Exchangeは人気がありますし、Salesforce.comはSoftware as a Serviceのコンセプトー特定のニーズを満足させる低コストのソリューション、差別化よりも日用品という考え方-で成功しました。
それゆえ、ASPモデルとクラウドコンピューティングに違いはどこにあるのでしょうか。クラウドとは、ソフトウェアをサービスとして提供するバックエンドシステムを語るための21世紀的なレトリックだと主張する人がいるかもしれません。興味深いのは、メールホスティングサービスがお客様が喜んで支払いに応じる数少ないサービスの一つであることがASPでわかったように、メールサービスはクラウドでもよく提供されるアプリケーションである、ということは知っておくべきでしょう。
Officeのような生産性アプリケーションをネット越しにお客様に提供するASPはほとんど成功しませんでした。それは技術的理由もあり、機密文書やスプレッドシートをオフサイトに保存したがる企業はほとんどいなかったこともその理由でした。加えて、ローカルマシン上で生産性スイートが実行しないことのメリットが何か、そして誰が数ヶ月の期間でビジネスになるかどうかわからなかったのです。
この傾向はGoogleがGoogle Docsという生産性およびコラボレーションアプリケーションのスイート製品をクラウドで提供するまで止まりませんでした。IBMやMicrosoftを含めた企業は、注目が集まりつつあるクラウドを提供すると発表しました。その他の大企業(例えばOracle)もおそらく争いに加わるでしょう。CainはDellやHPといったハードウェアベンダーも参加しそうだと考えています。

クラウドからの新しい眺め
これまでとの違いは、ASP市場のほとんどのプレイヤーは立ち上げ段階ですが、クラウドコンピューティングに関わっている企業はどれも超巨大企業です。この企業は巨大なデータセンターを建てるだけのリソースを有していて、このデータセンターには何百万ものお客様が安心して利用できるだけの莫大な量のストレージ、コンピュータリソースがあります。初期コストは高いですが、企業が現在生産性スイートのようなマスマーケットアプリケーションに費やしている費用のかなりの割合を手にすることができるならば、Googleのように価値のあることでしょう。
しかし、クラウドからアプリケーションを利用することに対する本当のメリットを実証出来た場合にのみ、お客様を獲得できるでしょう。質問は続きます。コンピュータに簡単にインストールしたり、企業のデータセンターから利用することよりも、サービスとしてのデスクトップアプリケーション(もしくはメールのような他のアプリケーション)が必要と思っているのはなぜでしょうか。
この問いに対する回答はおそらくよく知られているものでしょう。ASPモデルは、すぐに利用でき、予測通りのユーザー毎の月額料金で、規模の経済と専門家が提供する専門知識を役立てることで全体として低コストでアプリケーションにアクセスする方法を保証していました。


原文はこちら。
http://blogs.oracle.com/raulgoy/2011/04/cloud_computing_is_it_real_or.html

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