[Coherence] Running the Managed Coherence Servers Example in WebLogic Server 12c

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/OracleCoherence/entry/running_the_managed_coherence_servers

先頃リリースされたCoherence 12c (12.1.2)について新機能の一つであるManaged Coherence Serversの詳細と、WebLogic Server 12.1.2をインストールすると利用頂けるサンプルアプリケーションの実行方法を概説します。

Managed Coherence Serverとは

Managed Coherence Serverは、WebLogic ServerとCoherenceの緊密な統合を提供します。この統合により、分散アプリケーションのための開発および管理環境を簡略化し、合理化しています。この機能を使うと、エンドユーザーは新しいアーカイブタイプ(GARとしても知られるGrid Archive)を作成でき、標準的なWebLogic Serverのベストプラクティスに従って展開、管理することが可能です。開発者は、GARファイルを生成するためのビルドプロセスを合理化することができます。オペレーション部門は、テスト環境ならびに本番環境でのCoherenceとCoherenceアプリケーションの展開を標準化することができます。

これまでは、(多くの場合、DefaultCacheServerクラスを利用する)スタンドアロンキャッシュサーバーJVMの層と共に、CoherenceをJavaアプリケーション(例えば、WARやスタンドアロンJavaアプリケーション)に組み込まれたjarファイルとしてデプロイされることが一般的でした。組み込みJavaの用途(例えばWARファイルでの利用)はクライアントと呼ばれ、スタンドアロンキャッシュサーバーはサーバーと呼ばれています。「クライアント」やキャッシュサーバーののライフサイクルは、キャッシュサーバーをカスタムのシェルスクリプトで管理しつつ、多くの場合は手作業で、それぞれ別々で管理されています。このモデルでのアプリケーション開発や展開は、カスタムの管理プロセスが必要な多くの部品を含む、複雑なプロセスになることがあります。
この新しいモデルでは、Coherenceベースのアプリケーションを走らせるために必要なアーティファクト(例:POJO、サーバー側のロジック、キャッシュ構成)を、GARにパッケージ化しています。これは、Web Archives (WAR) のような他のJava EEアーティファクトの構造をかなりの程度反映しています。このGARファイルを、以下のような標準のWebLogic Serverツールを使用して同じようにデプロイ、管理することができます。
  • 管理コンソール
  • WLST 
  • WebLogic Deployer
  • WebLogic Development Maven Plugin
Coherenceクラスタの運用構成や構造は、管理コンソール内もしくはWLSTから定義し、クラスタ(新しいCoherence Clusterとは違いますので混同しないで下さい)のような、これまで使って来たWebLogic Serverの構造を利用して、データ層、アプリケーション層、プロキシ層を含む、階層化されたアプリケーションアーキテクチャを構築することができます。Coherenceの構成はそれらのWebLogic Serverクラスタを対象としており、WebLogic Serverクラスタに割り当てられた管理対象サーバーは、WebLogic Severクラスタのメンバーであることによって、動作設定を継承します。それゆえCoherenceベースのアプリケーション(EAR、GAR)をクラスタにデプロイでき、さらにクラスタのすべてのメンバーにアプリケーションが自動的にデプロイされます。

詳しく説明した動画やManaged Coherence Serverのデモは是非Oracle Coherence YouTubeチャネルをご覧下さい。
Oracle Coherence YouTube Channel
http://www.youtube.com/user/OracleCoherence

サンプルアプリケーションの実行

WebLogic Server 12cをダウンロードし完全インストールを終了すると、新機能に慣れていただくためのサンプルアプリケーションやサンプルのWLSTスクリプトがあります。以下の手順をご説明しましょう。

WebLogic ServerとサポートされているJDKをダウンロードする

まず、Oracle Technology NetworkからWebLogic Server 12cをダウンロードする必要があります。
Oracle Fusion Middleware Software Downloads
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/downloads/index-087510.html 
「Generic WebLogic Server and Coherence Installer」もしくは各自のOS用のインストーラをダウンロードします。generic installerを選択した場合、動作保証されているJDKもダウンロードする必要があります。詳細情報は以下のリンクをご覧下さい。
Planning an Installation of Oracle Fusion Middleware
1 Preparing for Oracle Fusion Middleware Installation
1.7 Installing a JDK
http://docs.oracle.com/middleware/1212/core/ASINS/preparing.htm#ASINS355
今回の例では、最新のJava SE Development Kit 7u25をダウンロードしました。以下のリンクからダウンロードできます。
Java SE Development Kit 7 Downloads
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/jdk7-downloads-1880260.html

WebLogic Serverのインストール

今回の例では、Windows 7上でコマンドプロンプトを管理者として実行し、JAVA_HOMEをインストールしたJDKのパスに設定して、インストーラを起動しました。
Starting the installer
ようこそ画面で[次へ]をクリックし、インストール先として適切なディレクトリを指定(このエントリではC:\Oracle\Middleware)し、[次へ]をクリックします。
次画面では[完全インストール]を選択して下さい。この選択でサンプルもインストールします。[次へ]を押して先へ進みましょう。

インストーラを進めてインストールが終了した後に[WebLogicサンプルの構成]のチェックボックスがチェックされていることを確認し、[終了]をクリックします。
[訳注]
英語では、"Automatically Launch the Quickstart Configuration Wizard"と表示されています。

クイック・スタート構成ウィザードが開始すると、パスワード(例えばwelcome1など)を選択して[作成]をクリックし、サンプルを構成します。

作成が完了したら、これらのサンプルのドメインを起動する必要はありません。

サンプルホームページの表示

サンプルのホームディレクトリ中のindex.htmlを開きます(このエントリの場合、ホームディレクトリはc:\Oracle\Middleware\user_projects\applications\wl_server\index.html)。このページはすべてのWebLogic Serverサンプルのホームページで、Managed Coherence Servers Examples のリンクを選択してサンプルを表示することができます。
数多くのサンプルで新機能を紹介しています。お使いのマシンのメモリが多くない(例えば4GBに満たない)場合、管理サーバーにだけデプロイするというSingle Serverの例を使うことも可能です。以下では、階層型アプローチを使うMulti Serverの例を実行する方法を説明します。

Multi-Serverのサンプルを実行する

コマンドプロンプトを開き、setWLSEnv.cmdもしくはsetWLSEnv.shを使い、WebLogic Serverの環境を設定します。このエントリの場合、setWLSEnv.cmdはC:\Oracle\Middleware\wlserver\server\binにあります。

次に、サンプルのホームディレクトリに移動します。これはかなり長いディレクトリ名です(このエントリの場合、C:\Oracle\Middleware\user_projects\applications\wl_server\examples\src\examples\coherence\managed-coherence-servers)。
[訳注]
原文に間違いがあるので、正しく書き直しています。

このディレクトリには多くのディレクトリがありますが、今回はマルチサーバーのサンプルを実行するので、multi-serverディレクトリに移動します。
次に、 ant deployを実行し、アプリケーションをビルド、インストールします。antが見つからない場合、正しくsetWLSEnv.cmd/shを実行したかどうかを確認して下さい。完了すると、パスワード(これはクリアテキストで表示されます)とマシンのホスト名を入力するようプロンプトが現れます。他のポート番号はデフォルトのままでもOKです。

ビルドプロセスでは新しいドメイン(multi_domain)をデータ層、アプリケーション層と共に作成し、アプリケーションをこのドメインにデプロイします。

完了すると、上記で示されたURLにアクセスし、下図と同じJSPアプリケーションを実行できます。管理コンソールにアクセスしてアプリケーションや作成した構成を表示することもできます。

まとめ

他にも、ローリング再デプロイの実行方法や、すべての管理対象サーバーのスレッドダンプをWLSTを使用して取得する方法を説明するサンプルが同じ場所にあります。
Coherence 12.1.2やManaged Coherence Serverに関する詳細は以下のリンクをご覧下さい。

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