[Java] 三度、新しいJavaリリースモデルについて

まずは、お約束の文言から。
このエントリは個人の見解であり、所属する会社の公式見解ではありません。
Opinions expressed in this blog entry is my personal one and does not represent the official opinion of my employer.
以前、以下のようなエントリを記載しました。
新しいJavaリリースモデルについて
https://orablogs-jp.blogspot.com/2018/05/misunderstanding-new-java-release-model.html
再度、新しいJavaリリースモデルについて
https://orablogs-jp.blogspot.com/2018/06/new-jdk-release-model-reloaded.html
そして、今月(US時間の2018/9/25)、Java 11がリリースされる予定です。
Fast Forward To 11
https://blogs.oracle.com/java-platform-group/fast-forward-to-11
https://orablogs-jp.blogspot.com/2018/09/fast-forward-to-11.html
とあるメディアによる記事をご覧になった方や、まだまだロジ子の認知度が低いせいで、
「JDKのダウンロードにお金が必要だと?!(ぷんすか」
と誤解(拘泥?狂信的な理解?)されている方が多いと耳にしていますが、ほとんどの方は
「Oracle JDKの場合、Production環境で使うなら有償サポート契約が必要」
「Oracleがビルドし提供するOpenJDKは、コミュニティベースのサポートで、6ヵ月毎のアップデートだけど、Development 、QA環境だけでなく、Production環境でも無償で利用できる」
と理解いただいているかと思います。とはいえ、念のため、再度リリースモデルの変更についてまとめておきます。

日本オラクルやOracle Corporationからの情報は以下にまとまっています。
JDKの新しいリリース・モデルおよび提供ライセンスについて
http://www.oracle.com/technetwork/jp/articles/java/ja-topics/jdk-release-model-4487660-ja.html(日本語)
Oracle Java SE サポート・ロードマップ(執筆時点では2018/6/22更新版が最新)
http://www.oracle.com/technetwork/java/eol-135779-ja.html(日本語)
http://www.oracle.com/technetwork/java/eol-135779.html(英語)
その他、Java Day Tokyo 2018での発表スライドや、以下のスライドをご覧になってご存知の方も多いと思います(まだの方はご一読ください)。
JDKの新しいリリースモデル (Java Day Tokyo 2018)
http://otndnld.oracle.co.jp/ondemand/javaday2018/JSE-3

纏めると、以下の通りです。
注意
以下の内容はOracleが提供する(予定の)JDKについての記述です。OpenJDKベースであったとしても、Red Hatが配布するOpenJDKバイナリ(RHELに同梱されるもの)やAdoptOpenJDK、Zuluが配布するOpenJDKバイナリは、Oracleが配布するものとは異なります。
Oracleがビルドし配布するOpenJDKバイナリ
(GPL+Classpath Exception)
Oracle JDK
(OpenJDKベース、BCL)
対象主に商用サポートや企業向け管理ツールを必要としない人向け主に商用およびサポートが必要なお客様向け
リリース
サイクル
6ヵ月ごとにリリース(3月と9月)
6ヵ月過ぎるとEoL
3年ごとにリリース
Java 11から開始(LTS / Long Term Support)
サポート無償、コミュニティによるサポートサポートは有償(従前よりJava SE AdvancedやJava SE Suiteの形態で有償サポートを提供していました。また、Oracle WebLogic Serverを購入、利用されている場合には、当該Application ServerのサポートにJavaのサポートが含まれています)。
サブスクリプションモデル(Java SE Subscription)としてサポート契約の締結可。 最小契約は年単位(12ヵ月分)。価格などの詳細は、以下のFAQを参照。
Java SE Subscription
http://www.oracle.com/technetwork/jp/java/javaseproducts/overview/index.html(日本語)
http://www.oracle.com/technetwork/java/javaseproducts/overview/index.html(英語)
オラクル Java SE Subscription FAQ
http://www.oracle.com/technetwork/jp/java/javaseproducts/overview/javasesubscriptionfaq-4891443-ja.html(日本語)
http://www.oracle.com/technetwork/java/javaseproducts/overview/javasesubscriptionfaq-4891443.html(英語)
サポートはOracle Lifetime Support Policyに従う。
Premier Support (5年)
Extended Support (3年)
Sustaining Support (無期限)
なお、開発やテスト、試作、デモンストレーション目的であれば、ロイヤリティ・フリーで利用できる予定(OTNでダウンロードできるOracle製品の扱いに類似)。
配布http://jdk.java.net/以下は予定であり、変更の可能性があります。
My Oracle Support
Oracle Software Delivery Cloud (a.k.a e-Delivery)
OTN
セキュリティアップデート6ヵ月の範囲で2回リリース(1、4、7、11月)年4回リリース(1、4、7、11月)
インストーラの有無なし
(Java 10のJDKはWindows、Linux、Macともtar.gz形式で提供、Java 11からはWindows用JDKはzip形式で提供)
あり
JREClient JREは提供なし。自身の環境に合わせてjlinkを使って作成。インストーラにJREを含む
その他
特記事項
JavaFXは同梱されないため、OpenJFXを利用
Java Mission Controlは別バイナリでリリース

0 件のコメント:

コメントを投稿