https://blogs.oracle.com/oem/entry/oracle_enterprise_manager_ops_center3
このエントリはOracle Enterprise Manager Ops CenterチームのMahesh shamaが協力してくれました。
Oracle Enterprise Manager Ops Center 12cではEnterprise Controllerの可用性を高める新機能(EC HA / Enterprise Controller High Availability)が導入されています。ハードウェアが故障したりEnterprise Controllerサービスやリモートのデータベースが応答しなくなったりした場合、EC HAがあると、エンタープライズサービスを別の待機系Enterprise Controllerで即座に再起動します。この際管理者の手を煩わせることはありません。
このエントリではEC HAについて概要をご説明し、前提条件を示して、Enterprise ControllerがどのようにBUI(ブラウザユーザーインタフェース)で表示されるか、スクリーンショットをいくつかご紹介しましょう。次回のエントリで、高可用性環境へのECのインストール方法と新しいコマンドをご紹介します。
EC HAとは?
Enterprise Controller High Availability (EC HA) は、Oracle Clusterwareフレームワーク中の2個以上のOps Center Enterprise ControllerのActive/Standbyでフェールオーバさせるソリューションです。これを使うことで、ハードウェアの故障やあるサービスが落ちた場合に、ECリソースが待機系に移転することができます。また、アクティブなECに対するメンテナンスが必要な場合は、手作業でサービスの移転も可能です。ECサービスが待機系に移転すると、アクティブノードで停止し、スタンバイノードで待機系を立ち上げるまでの間だけ、ECサービスを中断します。前提条件は?
ECをHAフレームワークにインストールするための前提条件を知っておく必要があります。これらの前提条件をインストールし設定する方法には色々なやり方がありますが、このエントリではそこには触れません。しかし、インストールおよび設定時にベストプラクティスを適用したほうがいいと考えていますので、読者の皆様がインストールおよび設定に不慣れということであれば、エキスパートの助けを借りるべきでしょう。では前提条件について見ていきます。
- ハードウェア
- アクティブノード、スタンバイノードをホストするサーバが必要です。ノードはクラスタ環境に存在するので、モデルや設定はあらゆる点で等しく同じである必要があります。ノードはプロセッサ、コア数、メモリ、ネットワークカードなどが同じであるべきです。
- OS
- x86もしくはSPARC上で動作する、Solaris 10 9/10 以後、Solaris 11、OEL 5.5以後
- ネットワーク
- クラスタウェアにおいて数多くのネットワークカードの要件があります。そしてケーブルは全てのノードを結線しておくべきです。また、IPアドレスの割当て(パブリックIP/プライベートIPおよびVIP)も考慮しなければなりません。
- ストレージ
- クラスタ投票ディスク、Oracle Cluster Register (OCR)、ECのライブラリのためにに共有ストレージが必要です。
- クラスタウェア
- Oracle Clusterware version 11.2.0.3以後のものが必要です。これは以下のリンクからダウンロードできます。
Oracle Database Software Downloads
http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads/index.html - リモートのデータベース
- Oracle RDBMS 11.1.0.x以後が必要です。これは以下のリンクからダウンロードできます。
Oracle Database Software Downloads
http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads/index.html - EC HAのインストール方法に関する詳細情報は以下のリンクをご覧下さい。
Oracle® Enterprise Manager Ops Center Installation Guide for Oracle Solaris Operating System, 12c Release 1 (12.1.0.0.0)
Installation and Configuration
http://docs.oracle.com/cd/E27363_01/doc.121/e25140/install_config-shared.htm#OPCSO242 - Oracle Clusterwareのインストールについての詳細手順は以下のリンクをご覧下さい。
Oracle® Real Application Clusters Installation Guide 11g Release 2 (11.2) for Linux and UNIX
Before You Start: Planning Your Installation
http://docs.oracle.com/cd/E11882_01/install.112/e17214/chklist.htm#BHACBGII - リモートのOracle Databaseをインストールする詳細手順は以下のリンクをご覧下さい。
Oracle Database 11g Documentation
http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/documentation/index.html
フェールオーバが発生すると、Enterprise ControllerのリソースとVIPが待機ノードの一つに移ります。その後、待機ノードがアクティブになり全てのOps Centerサービスが再開されます。
お使いのブラウザからEnterprise Controllerに接続する
では、全ての前提条件がインストールかつ構成済みで、Ops Centerがアクティブ/スタンバイノードにインストール済みであるという状況からスタートします。この状態では、ブラウザからアクティブノード(http://<active_node1>/)接続できます。この接続は仮想IPアドレス(VIP)にリダイレクトされます。 VIPは、Enterprise Controllerのリソースに付随して移動するIPアドレスです。ログオンして、資産を表示すると、いくつかの新しいシンボルが表示されますが、これらはノードがクラスタメンバであることを示しています。この例では、一方がアクティブメンバであり、他方はスタンバイメンバーです。スタンバイノードに接続すると、スタンバイノードに接続していることを示すスプラッシュページにリダイレクトされます。
このエントリに関心を持ってもらえるとうれしいです。次のエントリではEnterprise ControllerをHAフレームワークにインストールする方法をご紹介する予定です。
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