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エンタープライズでのAI(人工知能)利用という話は、ハイプ・サイクルのまさしく頂点に位置づけられています。AIがここ数十年間でもっとも破壊的テクノロジーになるであろうことは真実です。しかし今日では、経営幹部たちから降りてくるものの多くは神話であるようです。
ハイプ・サイクルが示しているとおりに、経営幹部たちの期待は増しに増しています。ここでは神話と現実を仕分けすることにしてみましょう。Oracle Open WorldでのClive Swanのプレゼンテーションをもとに、以下にエンタープライズAI神話5選をまとめています:
神話その1:エンタープライズAIでは自前構築アプローチが必須である
現実:エンタープライズAIでは自前構築と外部調達の両方が必要。あなたのビジネス上の要求がユニークなものであると信じたいものですよね、でもちょっと考えてみてください。そうした要求のうち、実際どの程度かは業界で共通したものじゃないですか?あなたは少数のお試しプロジェクトをDIYで始めることはできるかもしれませんが、でもAIの価値を引き出すために本当に重要なのは、あなたの企業全体でそれを活用するということです。一般的なビジネス上の課題についてはすぐに使えるAIソリューションを用いて対処しつつ、差別化により価値を生み出せるところに自社のデータ・チームの労力を集中させたほうがよい、ということに賢明な企業は気づいています。Oracleの構成済AIアプリケーション は、バックオフィス業務(財務やサプライチェーン)からカスタマーエクスペリエンス(セールスとマーケティング)、そして人材管理までカバーしています。
神話その2:AIを使うと魔法のような効果がもたらされる……いますぐに
現実:AIは魔法ではない。AIで結果を出すまでの道のりは険しく、また、長いものです。技術だけでは成功はできず、バラバラなAIソリューションがとっ散らかっている、という事態を避けるためには、戦略的なフレームワークと反復アプローチが必要になります。魔法のような結果を出すためにムーンショットを狙いたくなる誘惑がありますが、そうしたプロジェクトの多くは失望に終わることになります。
神話その3:エンタープライズAIで人が不要になる
現実:エンタープライズではAIと人が互いを必要とする。ロボットによる支配は起こりません。AIが真価を発揮するのは、それが人間の能力を補強することにこそです。AIは単純作業から人々を開放し、もっと戦略的な活動を行うことができるようになります。それによって従業員はモチベーションが上がったり、生産的になったり、より会社に尽くしてくれるようになったりといった副次的効果もあるでしょう。また、エンタープライズAIは、データを与えてくれ、そのデータをうまく使いこなせるようにしてくれる人間が必要としています。AIは問題について最終的な結論を導き出してくるようなものではなく、むしろそれを人間が導き出すために必要な、多くの情報を踏まえた推奨をしてくれるものです。最近の研究では、64%のひとがマネージャーよりもロボットのほうをより信頼するという結果が示されています。しかし、わたしたちがAIによる自律的な意思決定を求めても、AIによる推奨が一定の信頼性のレベルに達しないような状況というのは必ず発生します。なので、AIソリューションは人間に結論を出すことを志向しているのです。
神話その4:データは多ければ多いほどよい
現実:エンタープライズAIはスマートなデータを必要とする。この神話は至るところにまん延しています。なるほど、いかなるAIソリューションにとっても、データは燃料のようなものです。しかし、最も重要と成るのは、そのデータが高品質なもので、関連性が高く、最新のもので、エンリッチされていることです。統一エンタープライズデータモデルから始めるのはいいアイディアなのは、それがデータの完全性を確かにしているからであって、品質を保証しているわけではありません。データレイクは重要ですよね、でもそれ自体は完全性や品質上の問題の解決にはなっていません。つまり、あなたに必要なのは、高品質で包括的で最新のデータ、スマートなデータです。
必要となるのは、AIアプリケーションと当該データの領域での専門知識です。Oracle DataFoxクラウドサービスに備わっているモダンなデータエンジンは、AIを活用してデータ収集だけでなく、データのエンリッチも自動化しています。自然言語処理(NLP)と機械学習、そして人間参加型(human-in-the-loop)テクニックを組み合わせて使うことで、Webをスキャンし、信頼できるB2B企業データとシグナルを作成します。
神話その5:エンタープライズAIの成功のために必要となるのはデータとモデルだけ
現実:データとモデルは始まりにすぎず、スケーラブルなAIソリューションが必要となる
これまで、ほとんどのエンタープライズAIソリューションはデータサイエンティストによって手作りされたもので、煩雑なマニュアルでの構築や、それに続くマニュアルでのメンテナンスを必要とするものでした。問題あるかって?こうしたアプローチはスケールしないんですよ。Oracleの戦略はAIソリューションを工業化すること、例えば、従前高給取りのデータサイエンティストがマニュアルでやっていたテクニカルなメンテナンスタスクを機械学習を用いて自動化するといったことです。このようなやり方で、数千のお客様が使うわれわれのエンタープライズ・スイートに、数百のAIモデルを展開することができています。
Oracleは、エンタープライズ企業は成長するために、もしかするとただ生き残るためにすら、AIを活用することが必須だと信じています。しかし、そのためには願望にもとづいて思考するのではなく、冷静なアプローチが求められます。わたしたちはいかなるエンタープライズ企業にとってもAIができるだけ使いやすく、またお求めやすくなるようにしていきたいと思っています。なので、わたしたちのすぐに使えるAIを活用したクラウドアプリケーションを使いながら、あなた自身のエンタープライズAIを構想していただけるようにしています。すぐに構築できるAIプラットフォームと、セキュリティパッチ、バックアップ、チューニングが自動化されたAutonomous Databaseによって、あなたのチームは価値を生むプロジェクトに集中できるというわけなんです。
Oracle AIについてもっと詳しく知りたければ、oracle.com/artificial-intelligenceを訪ねてみてくださいね。
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