[Integration] How to migrate from ICS to OIC?

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/integration/how-to-migrate-from-ics-to-oic

このエントリでは、ICS (Integration Cloud Service)インスタンスからOIC(Oracle Integration Cloud)インスタンスへのメタデータの移行についてご紹介します。移行対象のメタデータには以下のものが含まれます。
  • 統合(Integration)、接続(Connection)、ルックアップ(Lookup)、ライブラリ(Library)、パッケージ(Package)、エージェントグループ(Agent Group)、カスタムアダプタ(Custom Adapter)など
    • 任意の状態(開発中、アクティブ化済み、など)の統合が移行対象です
    • 統合が参照しないルックアップ、接続といったリソースも移行対象です
  • (接続で構成される)エンドポイント設定
  • 証明書
  • CSFストアに格納されている資格証明(Credential)
  • データベースや通知(Notification)のような設定
移行ツールは以下のタスクの一部を自動化しますが、手作業でのエクスポート、インポートを使うバイア、手作業での移行が必要です。
  • 接続、ルックアップなどといった依存関係と共に全ての統合を移行パッケージにバルクエクスポート
  • エンドポイント構成や資格証明の移行
  • "Integration calling Integration"における移行元ICSインスタンスから移行先OICインスタンスへのホスト、ポートの自動置換
  • 自動「テスト接続(Test Connection)」
  • アクティブ化済み統合の自動アクティブ化

Enabling Migration in OIC

移行の一環でOICにコンテンツをインポートするために、OICで機能フラグを有効化する必要があります。機能フラグを有効化するには、Oracle Supportに対しSRを発行する必要があります。
(訳注)
この機能は18.4.1で全てのユーザーが利用できるようになっています。そのため、SRの発行は不要です。
また、ここで説明している内容は、ドキュメントにも記載があります。
Oracle® Cloud
Administering Oracle Integration Cloud
Export Oracle Integration Cloud Service Data Objects into Oracle Integration Cloud
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/integration-cloud/integration-cloud-auton/export-oracle-integration-cloud-service-data-objects-oracle-autonomous-integration-cloud.html

Migration Lifecycle




移行手順の概要は以下の通りです。
  1. (移行先がOIC Autonomousの場合)Oracle Cloud Infrastructure環境にオブジェクトストレージバケットを作成する。これはICSとOIC間で移行パッケージを転送するために必要である。
    • ストレージバケットの作成方法の詳細はこちらをクリックしてください。
  2. 1の手順が完了したら、ストレージURLとストレージの資格証明を使い、ICS環境のエクスポートREST APIを呼び出す。この操作でICSからデータをストレージサービスにコピーする。
  3. 必要であれば、エクスポート操作の状態を取得するREST APIを呼び出す。
  4. エクスポートされたオブジェクト、移行時のエラーや警告の情報は、移行レポートから取得できる。
  5. ストレージURLとストレージの資格証明を渡して、OIC環境でインポート操作を実行する。この操作により、ストレージからコンテンツをOICにインポートする。
  6. 必要であれば、エクスポートの状態を取得するREST APIを呼び出す。
  7. インポートされたオブジェクトや移行時のエラー、警告に関する情報は、移行レポートから取得できる。

Exporting the data from ICS

ICS環境から以下の手順を使ってデータをエクスポートします(OICからのエクスポートについては、Exporting the data from OICを参照してください)。

管理者権限でアクセスして、エクスポートREST APIを実行します。以下はPostman RESTクライアントを使った例です。

Export Request:

ストレージサービス内で完了した構成に従い、以下の形式に基づいてストレージのURLを作成します。ストレージの資格証明も渡してください。
https://swiftobjectstorage.region.oraclecloud.com/v1/tenancy/bucket
ストレージバケット作成に関する詳細はこちらを確認してください。


Response:



Checking status:



Checking the migration archive:



Importing the data into OIC

OIC環境にデータをインポートする手順は以下の通りです。

移行ユーティリティはインポートに当たって複数の方法をサポートします。
NoimportActivateMode valueDescription
1ImportOnlyこのモードでは、オブジェクトをインポートするだけで、統合のアクティブ化はしない。アダプターのエージェントをインストールする必要がある場合など、手作業の操作が必要な場合に利用する。
2ImportActivateこのモードでは、以前アクティブ化されている統合を全てインポートし、アクティブ化する。
3ActivateOnlyこのモードは以前アクティブ化されている統合のアクティブ化のみ実行する。

管理者権限でアクセスして、インポートREST APIを実行します。以下はPostman RESTクライアントを使った例です。

ImportOnly Request:

ストレージサービス内で完了した構成に従い、ストレージURLを以下のフォーマットに基づいて作成します。ストレージの資格証明も渡す必要があります。
https://swiftobjectstorage.region.oraclecloud.com/v1/tenancy/bucket


ImportActivate Request:



ActivateOnly Request:



Response:



Checking the import status:

インポートルクエストのペイロードとして帰ってくるjobidを、リソースに指定して渡します。以下の例では、jobidとして405を渡しています。


Checking the migration report

以下の手順で移行インポートプロセスの結果を確認できます。

Migration report location:



Sample report:



Exporting the data from OIC

OIC環境からデータをエクスポートする手順は以下の通りです。
管理者権限でアクセスして、エクスポートREST APIを実行します。以下はPostman RESTクライアントを使った例です。

Export Request:



Export Response:



Checking status:

[Integration] Working with Create Error Activity

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/integration/working-with-create-error-activity-v2

統合フローの任意の場所にCreate Error(エラー生成)アクティビティを追加したくないですか?OICでこれができるようになりました。ただ、この機能を利用するには、"oic.ics.console.integration.throw-action"という機能フラグを有効化する必要があります。
Enabling the Future Today - Feature Flags in Oracle Integration Cloud
https://blogs.oracle.com/integration/enabling-the-future-today-feature-flags-in-oracle-integration-cloud
https://orablogs-jp.blogspot.com/2018/09/enabling-future-today-feature-flags-in.html
  • 統合を作成もしくは編集します。
  • 'Create Error' アクションをDragすると、灰色の+アイコンがコネクタライン上に現れます。

  • Create Errorアクションは+アイコンのどれかの上にDropできます。
  • 配置したら、このErrorアクションのName(名前)とDescription(説明、必須ではありません)を指定します。

  • [作成]を選択すると、自動的にエラーの詳細に遷移します。
  • エラーにはCode(エラーコード)、Reason(エラー発生理由)、その他Details(詳細)のような情報を含めることができます。

  • フィールドを編集するには、鉛筆アイコンをクリックしてください。情報入力をするための式ビルダに切り替わります。

  • ユーザーはSkip Condition(エラーを発生させない条件)を設定して、実際にエラーを発生させないようにすることもできます。

  • 詳細画面を閉じると、オーケストレーションの画面に戻ります。ノードが図に追加されているはずです。
  • Skip Conditionを使わない場合、Errorアクティビティの次のアクティビティへの矢印が点線で表示されます。これはエラー発生後、当該フローが継続しないことを示しています。

  • Skip Conditionが指定されている場合、Errorアクティビティからその次のアクティビティへの矢印は実線で、Errorアクティビティが点線で囲まれます。
  • 実線はフローの実行がエラーをバイパスし、そのまま次のアクティビティに遷移する可能性を示しています。

[Integration] How to invoke an Integration From another Integration in OIC without creating a connection

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/integration/how-to-invoke-an-integration-from-another-integration-in-oic-without-creating-a-connection

このエントリでは、Oracle Integration Cloudの”Local Integration”機能をご紹介します。この機能は別の統合(Integration)から統合を呼び出す、というものです。この新機能の登場により、呼び出したい統合のための接続(Connection)を明示的に作成する必要がなくなります。この機能を利用するにあたっては、"oic.ics.console.integration.invoke.local.integration" という機能フラグを有効にする必要があります。
Enabling the Future Today - Feature Flags in Oracle Integration Cloud
https://blogs.oracle.com/integration/enabling-the-future-today-feature-flags-in-oracle-integration-cloud
https://orablogs-jp.blogspot.com/2018/09/enabling-future-today-feature-flags-in.html

"Hello World" という統合を呼び出すために、 Invoke Hello World という新規の統合を作成していきます。この統合"Hello World"はサンプルとしてOICに同梱されています。サンプル”Hello World"に関する詳細は、以下のドキュメントをご覧ください。
Oracle® Cloud
Using Integrations in Oracle Integration Cloud
Run the Hello World Sample
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/integration-cloud/integrations-user/run-sample-integrations.html#GUID-C0B79130-B9FD-4BAC-8393-B5BD6D1A6930
まず、統合Hello Worldをアクティブ化した上で、以下の手順に従い、統合”Invoke Hello World"を作成します。
  • 統合リストのページで[作成]をクリックし、[アプリケーションドリブンのオーケストレーション]を選択します。統合の名前は"Invoke Hello World"として統合を作成していきます。

  • RESTトリガーを作成します。このトリガーはnameとemailをパラメータとして利用するため、トリガーとして"Sample REST Endpoint Interface"をDrag & Dropするか、もしくはインラインメニューを使って追加し、ウィザードに沿って進めていきます。
    Use Inline Menu to add actions in Orchestration: Quickly and Easily
    https://blogs.oracle.com/integration/use-inline-menu-to-add-actions-in-orchestration:-quickly-and-easily
    "Sample REST Endpoint Interface"接続はすでにシステム上に存在しているはずです。










Drag and Drop Local Integration

  • Integration Artifactsをクリックして、Business Integrationをクリックし、統合のRest Trigger (getNameAndEmail)の後ろに”Local Integration"をDrag & Dropします。

  • Local Integration ウィザードが現れるので、詳細を指定して[次]をクリックします。

  • このページでは、呼び出し可能なアクティブ化済みの全ての統合がリスト表示されています。統合の名称を入力して統合リストをフィルタリングできます。”Hello World (1.2.0) "を選択して[次]をクリックします。

  • Operationを選択して[次]をクリックします。

  • サマリのページで[完了]をクリックします。

  • ここから、マップ ”CallHelloWorld" を編集して、nameとemailをマッピングしていきます。

  • マップ "getNameAndEmail" を構成、編集します。

  • 統合を保存して閉じます。

  • ランディングページから、統合をアクティブ化します。トレース、ペイロードのトレースも有効化します。
  • エンドポイントURLを使って統合を実行します。URLをブラウザに貼り付けて、実行してください。URLは以下のような形式です。
    https://host/ic/api/integration/v1/flows/rest/INVOKE_HELLO_WORLD/1.0/info?name=[name-value]&email=[email-value]
  • モニタリング>トラッキングと辿って、統合の実行を監視します。Invoke Hello Worldという統合からのHello Worldの呼び出しに成功していることが確認できるでしょう。このページからHello Worldインスタンスの実行結果に遷移することもできます。Local Integration ”CallHelloWorld" をクリックして、 "Go to Local Integration instance.." アイコンを選択します。ポップアップが現れるので、”Go” をクリックすると、Hello Worldインスタンスが新しいタブページに現れます。この機能はRESTもしくはSOAPベースの呼び出しのみで利用可能で、スケジュール化されたオーケストレーションでは利用できません。


How to Invoke a Scheduled Orchestration

スケジュール化されたオーケストレーションを別の統合から呼び出すこともできます。その場合は、スケジュール化されたオーケストレーションを”Submit Now" で呼び出すだけでよいのです。

これから新たな統合 Invoke File Transfer を作成します。これはFile Transfer Sampleを呼び出すものです。このサンプルの詳細は以下をご覧ください。
Oracle® Cloud
Using Integrations in Oracle Integration Cloud
Run the File Transfer Sample
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/integration-cloud/integrations-user/run-sample-integrations.html#GUID-78E34627-C71B-48A5-8516-80C6D84FFE19
  • まず、”File Transfer Sample"をアクティブ化します。続いて、スケジュール化されたオーケストレーションである"Invoke File Transfer" を作成し、Local IntegrationをDrag & Dropします。ウィザードに従って進み、”File Transfer Sample"をLocal Integrationとして選択し、Operationとして"runNow"を選択します。詳細は前章 ”Drag and Drop Local Integration” をご覧ください。その後、マップ "CallFileTransfer" を編集します。
  • マッパーでは、アクションをクリックして”Build Mapping" 画面に遷移し、”NOW"と入力します。スケジュール化されたオーケストレーションを起動するにあたり、これが重要な手順です。



  • トラッキングを構成し、統合を保存、終了します。
  • Activate the "Invoke File Transfer" をアクティブ化し、メニューからSubmit Nowをクリックして統合を実行します。Monitoring > Runsと辿ると、実行状況を確認できます。下図のスクリーンショットから分かるように、"Invoke File Transfer" が動作し、File Transfer Sampleが呼び出されています。

このエントリでは、別の統合を呼び出す ”Local Integration" 機能の利用方法をご紹介しました。より良い設計を促進し、メンテナンスを容易にするためにモジュール機能を提供するこのパターンを利用して、大規模な統合を複数の小規模な統合に分割するのよい考え方、方法と考えます。

[Java, WLS] JDK 8u161、7u171以後ではDemoIdentity.jksが作成されない

ちょっと前に
「WebLogic ServerでDemoIdentity.jks(WebLogicのためのデモ用秘密鍵を格納するキーストア)が見つからないんですが…」
とお客様から問合せがありました。ふつうにドメイン構成ウィザードを使うとできあがるはずなのですが、
「ありません(意訳)」
ということなのです。
ってことで、利用環境を確認しました。
  • JDKは8u192
  • WebLogic Serverは12.2.1.3を利用中
症状を見てみますと、
java.security.InvalidKeyException: exponent is larger than modulus
という例外が出ており、CertGenの実行で失敗していることが原因でDemoIdentity.jksが生成されていませんでした。これはリリースノートにある既知の不具合でした。
Oracle Fusion Middleware Release Notes for Oracle WebLogic Server 12c (12.2.1.3.0)
https://docs.oracle.com/middleware/12213/wls/WLSRN/issues.htm#WLSRN-GUID-F1A75EF1-2B11-4CA6-85D8-D95B5F0DFD8E
JDK8u161以上を使用したutils.CertGenでの証明書の生成が失敗する
https://docs.oracle.com/cd/E92951_01/wls/WLSRN/issues.htm#GUID-F1A75EF1-2B11-4CA6-85D8-D95B5F0DFD8E
回避策は、JDK 8u161以上、7u171以上でCertGenを実行する場合、-noskidを付けて実行する必要があります。
java utils.CertGen -keyfilepass <秘密鍵のパスフレーズ> -certfile <証明書> -keyfile <秘密鍵のファイル> -strength <生成するキーの長さ> -noskid
WebLogic Serverの上記症状に対するサポートドキュメントは以下にあります。
WebLogic 12c Utils.CertGen Fails to Create CACert With Newer JDK8u161+/JDK7u171+ Installed (Doc ID 2355249.1)
https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2355249.1
この事象は、SunRsaSignプロバイダのRSA実装がPKCS#1 version 2.2で定義されている有効範囲にない指数を持つRSA公開鍵を拒否していたために発生していました。JDK 8u161(JDK 7u171も同じ)で入った変更に由来するものです。
RSA public key validation (JDK8u161 Release Note)
https://www.oracle.com/technetwork/java/javase/8u161-relnotes-4021379.html#JDK-8174756
なお、DemoIdentity.jksは以下のサポートドキュメントの通り、再作成できるため、こちらを案内して、解決しました。
Regenerating DemoIdentity.jks and/or DemoTrust.jks (Doc ID 1392455.1)
https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1392455.1
DemoIdentity.jks および DemoTrust.jks を再生成する方法 (Doc ID 1553115.1)
https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1553115.1

[Network] Connect Your On-Premises Corporate Resources with Multiple Virtual Cloud Networks

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/cloud-infrastructure/connect-your-on-premises-corporate-resources-with-multiple-virtual-cloud-networks

貴社のガバナンスモデルや地域のプレゼンスに適するように、複数のVirtual Cloud Networks (VCNs)のリソースを構成すると、全てのVCNsのオンプレミスネットワークへの接続が課題になることがあります。これまでは、取り得る選択肢はFastConnectもしくはIPsec接続をVCNsのそれぞれで終端させる方法しかありませんでした。しかしながら、この方法は複数のFastConnectリンクのコストがかかり、追加する新たなVCNに対して新たなFastConnectもしくはIPsec接続をプロビジョニングするという、運用上の負担があります。

このたび、代替策となりうる、Oracle Cloud Infrastructure VCN Transit Routingがご利用いただけるようになったことを発表でき、うれしく思っています。このソリューションはハブ&スポークトポロジーをベースとしており、ハブVCNを使って、オンプレミスネットワークと、Oracle Cloud Infrastructureリージョン内の複数のスポークVCN間の統合された中継接続を提供できます。オンプレミスネットワークと全てのスポークVCNとの接続にあたっては、(ハブVCNに接続する)FastConnectもしくはIPSec VPNの1個だけあればすみます。このソリューションは既存のLocal VCN PeeringとDynamic Routing Gateways(DRGs)をベースにしています。
Local VCN Peering (Within Region)
https://docs.cloud.oracle.com/iaas/Content/Network/Tasks/localVCNpeering.htm?Highlight=VCN%20Local%20Peering
Dynamic Routing Gateways (DRGs)
https://docs.cloud.oracle.com/iaas/Content/Network/Tasks/managingDRGs.htm
このソリューションを使えば、オンプレミスネットワークへアクセスするためにVCNの各々にDRGをアタッチする必要はありません。1個のDRGをハブVCNにアタッチしさえすれば、スポークVCNのリソースがオンプレミスリソースへの(FastConnectもしくはIPSec VPNの)接続を共有できます。ハイレベルの設定手順は以下の通りです。
  1. 各スポークVCNとハブVCN間のピアリングリレーションシップを確立する
  2. ルーティング表をハブVCNのlocal peering gateways (LPG) と DRGに関連づける
  3. ルーティング表のルールを構成し、ハブVCNの各LPGからDRG、DRGから各LPGへのトラフィックを誘導する
VCN中継ルーティングがお客様にもたらす多くのメリットは以下の通りです。
  • よりよいネットワーク設計
    ネットワーク管理がシンプルになり、複数のVCNとオンプレミスネットワーク間のトラフィックフローを確立するために必要な接続が少なくてすみます。ハブVCNは、リモートネットワークへの共有中継接続を可能にし、リージョン内外へのすべてのトラフィック中継に対するポリシー適用の中心点として機能します。
  • サービス提供までの時間を短縮
    このソリューションは、オンプレミスネットワークの変更を最小限に抑え、VCNとリモートリソース間のFastConnectもしくはIPSec VPN接続要件をサポートします。新たなVCNを追加する場合、ローカルピアリングとハブVCNへのルーティングの設定は数分でできあがるでしょう。これは、オンプレミスのエッジルータでFastConnectを確立したり、IPsec接続をプロビジョニングしたりするための企業の変更管理手順完了までのリードタイム(数日もしくは数週間)が大幅に改善されます。
  • ルート・アドバタイズメントの集中管理
    このソリューションでは、デフォルトではオンプレミスネットワークとスポークVCN間でトラフィックが流れることはありません。
    • スポークVCNが、全てのオンプレミスの企業ネットワークパーティションもしくは特定のネットワークパーティション(もしくはサブネット)にアクセスできるように構成できます。ハブVCNのLPGに関連付けられたルーティング表を使って管理します。スポークVCNがアクセスできるオンプレミスのサブネットのみを指定するルーティングルールを構成して、アクセスを制限できます。スポークVCNへアドバタイズされたルートは、ルーティング表の中のものと、ハブVCNのCIDRです。この管理により、スポークVCNリソースをオンプレミスの対向との独立した接続を実現します。
    • 同様に、オンプレミスネットワークがスポークVCNの全てもしくは特定のサブネットにアクセスさせることも可能です。これはハブVCNのDRGに関連付けられたルーティング表を使って管理します。オンプレミスのネットワークから利用できるようにしたスポークVCNのサブネットのみを指定するルーティングルールを構成して、アクセスを制限できます。オンプレミスネットワークへのBGPルートアドバタイズメントはルーティング表の中のものとハブVCNのCIDRです。
  • コスト節約
    プライベート接続(FastConnect/ VPNリンク)と、オンプレミスの企業リソースへのルーティングの集中管理により、大幅にTCOを削減できます。
  • 運用の合理化
    このソリューションにより、ハブVCNがスポークVCNに中継接続サービスを提供するというサービスプロバイダーモデルが可能になります。これらのハブVCNのガバナンス境界は、スポークVCNのガバナンス境界と異なる場合があります。そのため、別のコンパートメントやテナントが管理できます。例えば、ハブVCNとスポークVCNが同じ会社にあって、中央のITチームのハブVCNが、LOB(Lines of Business)が管理するスポークVCNに中継サービスを提供することもあれば、ハブVCNとスポークVCNは異なる企業にあって、ある企業が他の企業に中継サービスを提供することも可能です。
Oracle Cloud InfrastructureのVCN Transit Routing機能の詳細は以下からどうぞ。
Advanced Scenario: Transit Routing
https://docs.cloud.oracle.com/iaas/Content/Network/Tasks/transitrouting.htm
次回のエントリでは、ハブVCNにアタッチされた1個のIPsec接続を使って、2個のスポークVCNを使ってリモートのオンプレミスネットワークへアクセス可能にするという VCN Transit Routingのシナリオを説明する予定です。ご期待ください。

[Cloud, Integration] The Power of High Availability Connectivity Agent

原文はこちら
https://blogs.oracle.com/integration/the-power-of-high-availability-connectivity-agent

High Availability with Oracle Integration Connectivity Agent

システムが障害に対して復元力があることを求めてらっしゃるように、Integration Cloud内では、ハードウェアやソフトウェアの潜在的な障害にもかかわらず統合が継続して実行できるよう、クラウドベースのコンポーネントに常に復元力があることを保証するようOracleに求めてらっしゃいます。しかしながら、接続性エージェントは最近までシングルトンでしたが、その時代も終わりました。エージェントグループ内で複数のエージェントを実行できるようになりました。

Of Connections, Agent Groups & Agents

エージェントとは、ローカルシステムにインストールされるソフトウェアコンポーネントで、Integration Cloudという「実家に電話」して、ファイアウォールルールを追加しなくてもクラウドとローカルシステム間のメッセージ通信を可能にするものです。エージェントはエージェントの論理グループであるエージェントグループに割り当てられます。接続はエージェントグループを使ってローカルリソースにアクセスできるようになります。

oic.adapter.connectivity-agent.ha という機能フラグで、エージェントグループあたり2個のエージェントの実行が許可されます。
Enabling the Future Today - Feature Flags in Oracle Integration Cloud
https://blogs.oracle.com/integration/enabling-the-future-today-feature-flags-in-oracle-integration-cloud
https://orablogs-jp.blogspot.com/2018/09/enabling-future-today-feature-flags-in.html
これにより、エージェントのHA(高可用性構成)を可能にします。もし1個のエージェントに障害が発生した場合には、他方が継続してメッセージを処理します。

Agent Networking

エージェントはHTTPSを使ってIntegration Cloudにアクセスできる必要があります。注意いただきたいのは、エージェントはIntegration Cloudにアクセスするためにプロキシを必要とする場合があることです。この仕組みにより、エージェントを使って、クラウドからローカルシステム、その逆の流れでの配信対象のメッセージをチェックできます。エージェントグループの複数のエージェントを使う場合、エージェントグループにある全てのエージェントはネットワーク越しに同じリソースにアクセスできることが重要です。これができなければ、予期しないメッセージの失敗が発生する可能性があります。

High Availability

グループの2個のエージェントを実行すると、エージェントはActive-Activeモデルでメッセージを処理します。グループの全てのエージェントがメッセージを処理し、指定された任意のメッセージは単一のエージェントだけが処理します。これにより、高可用性ならびに潜在的なスループットの向上を実現します。

Conclusion

復元力が重要である場合、HAエージェントグループが、信頼性のあるオンプレミス接続ソリューションたり得るでしょう。

[misc.] Oracle Code One 2018 報告会

先月開催されたJavaOne改めOracle Code One 2018の報告会が以下11都市で開催されます。Code OneではJava以外にも種々のトピックがありましたが、この報告会ではJavaに関する内容を中心にお届けします。下表の注意点は以下の通りです。
  • 2019/1/14時点で分かっている情報を掲載しています。
ご興味ある方は、ぜひお近くの開催地においでください。現地でお目にかかれるのを楽しみにしております。
日時開催地会場参加登録のリンク
2018.11.17東京日本オラクル株式会社 本社https://jjug.doorkeeper.jp/events/81352/
2018.11.24大阪日本オラクル株式会社
西日本支社関西オフィス
https://kanjava.connpass.com/event/107341/
2018.11.30名古屋日本オラクル株式会社
中日本支社東海オフィス
https://ngo-java.connpass.com/event/107474/
2018.12.8沖縄CODE BASEhttps://java-kuche.doorkeeper.jp/events/82737/
Java Küche Day 〜Javaのいまと様々な最新技術をキャッチアップ 〜の中で報告します。
2019.1.11熊本株式会社BBSアウトソーシング熊本 会議室https://kumamotojava.doorkeeper.jp/events/84199/
株式会社BBSアウトソーシング熊本様の会議室をお借りして開催します。
2019.1.12福岡日本オラクル株式会社
西日本支社九州オフィス
https://javaq.connpass.com/event/115287/
2019.1.18岡山株式会社クレオフーガhttps://okajug.doorkeeper.jp/events/84075/
株式会社クレオフーガ様の会議室をお借りして開催します。
2019.1.19広島株式会社ドリームアーツ 広島本社 / 広島R&Dセンターhttps://hiroshima-jug.connpass.com/event/104917/
株式会社ドリームアーツ様に場所をお借りして開催します。
2019.1.26富山宇奈月国際会館セレネhttps://toyama-eng.connpass.com/event/111062/
BuriKaigi2019の中で報告します
2019.2.2仙台日本オラクル株式会社
北日本支社東北オフィス
https://connpass.com/event/116562/
2019.2.9札幌クオリサイトテクノロジーズ株式会社
北海道開発センター
https://javado.connpass.com/event/110238/
クオリサイトテクノロジーズ株式会社さまのご協力のもと、日本生命札幌ビルのCanonグループ会議室(22階 会議室A/B)をお借りして開催します。

[Linux] Announcing the release of Oracle Linux 7 Update 6

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/linux/announcing-the-release-of-oracle-linux-7-update-6

x86_64とArmアーキテクチャ向けのOracle Linux 7 Update 6の一般提供をお知らせできることをうれしく思っています。個々のRPMパッケージはULN(Unbreakable Linux Network)とOracle LinuxのYumサーバからダウンロードいただけます。
Unbreakable Linux Network
https://linux.oracle.com/
Oracle Linux Yum Server
https://yum.oracle.com/
ISOイメージはOracle Software Delivery Cloudから、DockerイメージはOracle Container RegistryとDocker Hubから、いずれもまもなくご利用いただけるようになります。
Oracle Software Delivery Cloud
http://edelivery.oracle.com/new
Oracle Container Registry
https://container-registry.oracle.com/
Oracle Linux Official Repository (Docker Hub)
https://hub.docker.com/_/oraclelinux/
Oracle Linux 7 Update 6には以下のカーネルパッケージが同梱されています。
  • x86-64
    • Unbreakable Enterprise Kernel (UEK) Release 5 (4.14.35-1818.3.3)
    • Red Hat Compatible Kernel (3.10.0-957)
  • Arm
    • Unbreakable Enterprise Kernel (UEK) Release 5 (4.14.35-1818.3.3)

Application Compatibility

OSの下のカーネルバージョンの違いはあれど、Oracle LinuxはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)とユーザー空間の互換性を維持しています。ユーザー空間の既存のアプリケーションはOracle Linux 7 Update 6とUEK Release 5の組み合わせでも修正せずに引き続き動作するでしょう。Red Hat Enterprise Linux 7もしくはOracle Linux 7ですでに動作保証されているアプリケーションに対し、再度動作検証の上保証する必要はありません。

Notable new features in this release

  • Pacemakerがpathmounttimerのsystemd unitファイルをサポート
    以前のPacemakerでは、systemd unitファイルのうち、servicesocketというをサポートしていましたが、その他のunitファイルは管理できませんでした。今回のリリースでpathmounttimerも管理できるようになりました。
  • auditイベントを使ってrpmを使ったパッケージのインストールやアップグレードをトラッキング可能に
    RPMパッケージマネージャをアップデートし、auditイベントを出すようにしました。これにより、ソフトウェアパッケージのインストールやアップデートをLinux Auditシステムを使って追跡できるようになりました。yumを使ったソフトウェアインストールやアップグレードも追跡します。

Features specific to the x86_64 architecture

  • ClevisがTPM 2.0をサポート
    Clevisは、自動的にデータを暗号化、復号化したり、LUKSボリュームをアンロックしたりできる、暗号化自動化フレームワークフレームワークです。これをアップデートし、Trusted Platform Module 2,0(TPM2)チップにあるキーの暗号化をサポートするようになりました。(注意)この機能はx86_64プラットフォームでのみ利用可能です。

Features now available as a technology preview on the x86_64 architecture

  • Parallel NFS(pNFS)のブロックおよびオブジェクト記憶域のレイアウト
  • アプリケーションから直接永続メモリマッピングするためのDAX(Direct Access Mode)。これは、ext4およびXFSファイルシステムでテクニカルプレビュー中です。
  • Multi-queue I/O scheduling for SCSI (scsi-mq)
    (注意)この機能はデフォルトで無効化されています。

Features specific to the Arm architecture

  • DTraceがARMプラットフォームでも利用できるようになり、DTraceの移植コードがOracle LinuxのYumサーバのUnbreakable Enterprise Kernel Release 5チャネルでご利用いただけるようになりました。dtrace-utilsパッケージのDTraceのユーザー空間のコードを64ビットArmプラットフォームで動作するよう移植し、Oracle Linux 7 Update 6(aarch64)でDTraceを完全に有効化しました。
上記内容の詳細やその他の新機能や変更点は、リリースノートをご覧ください。
Release Notes for Oracle Linux 7 Update 6
https://docs.oracle.com/cd/E52668_01/F10004/html/index.html
Release Notes for Oracle Linux 7 Update 6 (aarch64)
https://docs.oracle.com/cd/E52668_01/F10134/html/index.html
Operating Systems Documentation
https://docs.oracle.com/en/operating-systems/linux.html
Btrfsは引き続きOracle Linux 7 Update 6とUEK R5でサポートされます。Red Hat Compatible KernelでのBtrfsのサポートは廃止予定です。

Oracle Linux Support Options

Oracle Linuxはダウンロード、利用、配布が無料で、全てのアップえーとおよびエラータも無料でご利用いただけます。お客様は御社システムのどれでサポート契約が必要かを決定してください。
Oracle Linux Support
https://www.oracle.com/linux/#support
このしくみのため、Oracle Linuxは開発、テスト、本番システムのための理想的な選択たり得るのです。お客様はどのサポート範囲が個々のシステムに最適化を決定してください。全てのシステムを最新にしてセキュアにすることもできます。

Oracle Linux Premier Supportを契約されているお客様は追加のLinuxプログラムのサポートも受けることができます。具体的には、Ceph Storage、Oracle Linuxソフトウェア・コレクション、Oracle OpenStack、Oracle Kspliceを使った無停止でのカーネルアップデートなどです。

Oracle Linuxの詳細は、以下のURLをごらんください。
Oracle Linux
http://www.oracle.com/linux

[Cloud] New in Developer Cloud - Fn Support and Wercker Integration

原文はこちら。
https://blogs.oracle.com/developers/new-in-developer-cloud-fn-support-and-wercker-integration


週末に、いくつかの新機能を導入したOracle Developer Cloud Serviceインスタンスのアップデートを公開しました。
Developer Cloud Service
https://cloud.oracle.com/ja_JP/developer_service
このエントリでは、Fn projectのサポートとWercker CI/CDソリューションとの統合の2件について簡単にレビューします。これらの新機能により、チーム開発プラットフォームのCI/CD機能の範囲がさらに強化されます。

Project Fn Build Support

Fnは、OracleがリードしているFunction as a Serviceのオープンソースプラットフォームであり、様々な言語で可搬性のある関数を開発する開発者に向けて提供されています。Fn Projectのことをあまりご存知ないのであれば、注目すべき理由のとっかかりとして以下のURLを一読すれば、GitHubのFn Projectのホームページを通じて詳細を知ることができるでしょう。
Fn Project
https://fnproject.io/
8 Reasons why we built the Fn Project
https://medium.com/fnproject/8-reasons-why-we-built-the-fn-project-bcfe45c5ae63
Fn Projectを作った8つの理由(8 Reasons why we built the Fn Projectの日本語訳)
https://medium.com/@hhiroshell/fn-project%E3%82%92%E4%BD%9C%E3%81%A3%E3%81%9F8%E3%81%A4%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1-f4e20ef73b15
Fn - The container native, cloud agnostic serverless platform.
https://github.com/fnproject/fn
最新のDeveloper Cloud Serviceでは、ビルドプロセスの一部として種々のFn関連のコマンドを定義する上で役立つビルドステップメニューのオプションが追加されています。例えば、FnプロジェクトのコードがDevCSプロジェクトで提供されるGitリポジトリでホストされている場合、ビルドステップを使って、作成したfunctionのビルドおよびデプロイプロセスを自動化できます。


Wercker/ Oracle Container Pipelines Integration

Oracleは以前、Werckerと呼ばれるDockerネイティブのCI/CDソリューションを買収しました。
Wercker (Oracle Container Pipelines)
https://app.wercker.com
Container Pipelines
https://cloud.oracle.com/ja_JP/containers/pipelines
これは現在Oracle Container Pipelinesという名前で、Oracle Cloud Infrastructureの一部として提供されています。WerckerはDockerやKubernetesベースのマイクロサービス向けのCI/CDオートメーションの提供に重点を置いています。ご存知かもしれませんが、DockerおよびKubernetesへのサポートをDeveloper Cloud Serviceにおいても提供しており、Dockerのビルドステップの宣言的定義やビルドパイプラインでkubectlスクリプトの実行が可能です。

WerckerベースのCI/CDに投資されていて、より完全なアジャイルやDevOpsの機能セット、具体的には無料のプライベートGitリポジトリやIssueトラッキング、Agileボードなどといった、Developer Cloud Serviceが提供しているをお求めであれば、これまでのWerckerパイプラインへの投資を失わずに、この2つのソリューションを統合することができるようになりました。

以前から、Oracle Containers PipelineはDeveloper Cloud ServiceがホストするGitリポジトリからコードを直接ピックアップできます。

Developer Cloud Serviceのビルドジョブやパイプラインの一部として、Werckerで定義したパイプラインをDeveloper Cloud Serviceから直接呼び出すことができるようになりました。DevCSでWerckerへログインのためのトークンをDevCSで設定すれば、ビルドジョブの一環として実行したい特定のアプリケーションやパイプラインをピックアップできます。

今月のOracle Developer Cloudリリースにはその他の新機能や機能強化がありますので、What's Newのページをご覧ください。
What’s New in Oracle Developer Cloud Service (2018/11)
https://docs.oracle.com/en/cloud/paas/developer-cloud/csdwn/index.html#GUID-88FCFA5A-9EA1-4E43-BF2B-7D5B647B5A07__NOVEMBER2018-DDC337AA